糸締め講座





十七絃糸締め


形も大きさも多種多様な十七絃。基本的な締め方も人により意見は異なる。 
ここでは全て常磐テトロン糸での代表的な締め方を書いておきます。

1. まずネジをネジ山が1センチほど出ている状態に揃える。
2. 新糸の赤く印の付いている方を軽くしごいて柔らかくする。
3. その後ネジ穴に入れ一度結ぶ
4. ハンドルを使わず手で二巻きほどピンに巻き付ける。
5. その後締め棒を使い箏のように手で目一杯締めていく。
    二三度日本手拭いでしごくことも可能。
    特に11から14絃辺りの40.45匁の太さの糸はかなり伸びるので
    後でピンいっぱいに巻き付かぬよう強く締める必要がある。
    ピンのネジ山まで糸が巻き付くようだと危険。
6. 張り終わったら柱をたて適当な時間そのままにしておく。
7. 次に基本音階のドレミが取れるよう柱を配置する。
8. 通常一二絃は転調することが少ないので柱間は指一本分位に詰める。
9. その他の絃は半音が取れるよう配置。これも指一本分間隔をとる。
10. 柱を配置したら柱を動かさずにネジで締めていく。
11. 音階ができたら良く押す。
12. かなり伸びるはずなので再度ハンドルで締め直す。柱は動かさない。
13. その状態で時間をおいた後柱をはずす。
14. これを落ち着くまで毎日くり返す。
15. 完全に安定するまで一週間は見ておく。
16. 張りの強さは楽器により大きく違ってくるので
    規準としては一音押さえが少しきつい程度にとどめる。

ネジが付いてる分、締めやすいように思うが、基本的に手で締める方が
糸への負担は少ない。また締めた後の調整がかなり重要になるので
自分でいろいろ工夫してみる。

糸の張りは常に一定ではなく曲により変化していい。転調のない柱は
近接しても構わない。弾き安く伸びのある音と柱の位置を考える。

市販の糸の組み合わせに妥協する必要はない。自分なりの糸配分を、
また曲に合わせた配分も可能。尚、テトロンの75匁 65匁 50匁は欠番
で存在しない。白色の糸は若干弾き応えが柔いので通常より一段
太めを使うと良い場合が多い。(注)











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